中国長春滞在記⑬ 按摩の威力

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  シュエ大夫
  お医者さんの敬称は大夫、先生は老師のようです。シュエ先生のところに今日も患者さんがきた。足首を痛めたようで片足立ちの恰好で20歳くらいの女性である。先生は按摩用ベッドに腰かけさせて話を聞いていく。ここが痛い?ここは?とか実に静かな語り口だ。痛い箇所に触れられると患者さんは悲鳴に近い声を出す。そんな状況も患者の容態を察知する材料だ。シュエ先生の施術が始まる。患者がどんなに悲鳴を発しようがお構いなしに按摩を繰り返す。患部と患部と繋がる経絡ツボ。静かな優しい口調と患者の痛みをこらえる様は対極にある。様子を見ていると足はかなり腫れ上がっているのが見える。「痛くなければ治らない、大丈夫だからもう少しだよ。」と。その女性は数十分の施術が終わったら、足のケアについて先生と話をしてちゃんと立って歩いて帰っていった。施術後足を引きずるように帰ろうとする患者に先生は「背筋を伸ばしてちゃんと立って」と諭す。先生は早い話、患部を冷やしもしないし、シップもない、使うのは指とか手と肘である。私が踵にサポーターをしていたら取った方がいいよと言われた。
  按摩の威力
按摩の技術は患者の体のための施術であるが、反対に按摩をする側の体を守るものでなくてはならない。厚い体の深層まで刺激を伝えるには指などに負荷がかかり、数十分も続けていくと体を痛めてしまうので、按摩をする姿勢、指や手のダメージを軽減させる方法を学ばなくてはならない。
  私は日本でマッサージ店に行ったことがない。そして按摩を受ける機会を得たわけだが、腰骨盤などは触るだけでもびりびりする状態で右腰部から右鼠径部がとくに痛む。アキレス腱の手術後、かかとと土踏まずまで疼痛がする。そこで按摩を受けない日は毎日のように腰をこすり、足をこすり足裏のマッサージで疲れを取るを心掛けた。私の場合は体重87キロ以下だとかなり改善し、88キロ以上だと厳しいのでそこは戦いだ。
  マッサージを受けると体が痛いところばかりなのにまず気づく。悲鳴をあげるくらい体が弱っているのが分かる。毎日続けることで体は丈夫になり、内臓を含めて健康維持に役立つことは言うまでもない。運動して鍛えるもあるが、ほぐして鍛える、圧をかけて鍛える、そして柔軟でバランスの取れた体を作り上げることができる。経絡の知恵は偉大である。私は最強のトレーニングは按摩であると思う。 
  中国の按摩の歴史は古く紀元前数千年にヨーロッパにも伝わっています。例えば幼児の按摩では顔やおでこ、お腹とかあるいは指一本一本にもツボがあってそこを百回とか20分間摩る揉む叩くとかいろんな方法で刺激を与えることでいろんな病状が改善するといいます。だから落ち着きなない子どものツボを刺激してそれを改善させるのも可能です。このように体に刺激を与えることで体を鍛え、病気にならないように予防していこうとする按摩は中国医学の偉大な功績と言える。
  公園に行くと、若い人だけだなくかなり高齢なおじいさんやおばあさんが鉄棒や木に脚や体をこすりつけたり、足を鉄棒や壁に高々と伸ばしている姿を見かける。それもこの按摩の思想があるからだ。

 シュエ先生 シュエ大夫 DSC_0221.jpg勉強中の佳寿美さん
 


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kasumijunFC2ブログへようこそ!中国の長春滞在はとても厳しいものでしたが感動したこと、驚きがいっぱいでした。体験のドキュメントです。内容は極めて正確で面白いです。楽しんで読んでください。余計に動画たくさんありますが一部です。
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